最終更新日:2020.08.03

コッキングが良くなるとトップポジションも自然と良くなるって本当?

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良い形のコッキングは、良いトップポジションを作るのに不可欠

今回のエース養成コラムでは、コッキングについて徹底解説していきたいと思います。コッキングとコックアップは同義語になりますが、今回のコラムではコッキングという呼び方で統一したいと思います。ですが、基本的にはどちらの呼び方でも通じますので、普段使い慣れている方の呼び方を、そのまま使っていただいて大丈夫だと思います。

コッキングというのは、テイクバックからトップポジションにかけてのフェイズのことです。テイクバックを作り、そこから肩関節を回しながら手部を頭の横まで上げていくわけですが、このフェイズのことをコッキングと言います。

投球モーションの中で最も重要なのはトップポジションです。トップポジションの良し悪しでボールの良し悪しが変わってくるわけですが、その良い形のトップポジションを作るのに不可欠なのが、良い形のコッキングなんです。トップポジション直前の動作であるコッキングの形が不適切になってしまうと、腕がしなって見える良い形のトップポジションを作ることが物理的に不可能になってしまいます。

よく見かける怪我をしやすいコッキング

コッキングには主に2種類の作り方があります。肩関節を内旋させながらのコッキングと、外旋させながらのコッキングです。怪我をしにくい良いコッキングは、肩関節を外旋させながら手部を上げていくコッキングです。この肩関節の回し方が逆になってしまうと、野球肩や野球肘の大きな原因になってしまうため、注意が必要です。それではまずは、少年野球の指導現場でよく見かける怪我をしやすいコッキングから見ていくことにしましょう。

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上の連続写真が、怪我をしやすいコッキングです。まず1枚目のテイクバッグで、肩関節が外旋していて、手のひらが自分の方を向いてしまっています。この形でスタートをしてしまうと、コッキングは内旋させながら作るしかなくなります。

そして肩関節を内旋させながらコッキングさせていくと、5枚目のように手のひらが外側を向いた形になってしまいます。トップポジションの理想の形は肩関節が外旋し切って、手の甲が上を向く形です。しかしこのように手のひらが外側を向いた形からでは、手の甲が上を向くトップポジションを作ることは不可能で、しなって見える腕の形から投げることもできなくなります。

勉強不足の大人に教え込まれてしまう怪我をしやすいコッキング

するとアクセラレーションで手のひらがずっと正面を向いたまま腕が加速される形になり、肘の内側に大きなストレスがかかり、内側側副靭帯(肘の内側)を痛めやすくなります。少年野球で上の5枚目の写真のような形を教えられてしまい、その結果数ヵ月後、数年後に肘を痛めてしまったというお子さんは多いのではないでしょうか?

プロ野球選手たちも、子どもの頃は同じように上の5枚目の写真のような形を指導者たちに教えられてしまっています。そのため良い形のトップポジションを作れているピッチャーというのは、実はプロ野球でも決して多くはないんです。そのためにプロ野球選手でも肩肘を痛めているピッチャーが多いですよね?

怪我をしにくく、球速も制球力もアップしやすいコッキング

では続いて、怪我をしにくい良い形のコッキングを見ていくことにしましょう。この形になると怪我をしにくくなるだけではなく、球速も制球力もアップしやすくなります。

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1枚目の写真では、肩関節が内旋されて手のひらが内側を向いたテイクバックになっています(手のひらが二塁ベースを向いているとパーフェクト!)。テイクバックで肩関節が内旋されているからこそ、外旋させながらのコッキングを作っていくことができます。肩関節を外旋させながらコッキングしていくためには、スタート地点となるテイクバックで肩関節がしっかりと内旋されている必要があります。

肩関節が外旋されながら手部が頭の横まで上がっていくと、5枚目の写真では手のひらが外側ではなく、頭の方を向いているのがおわかりいただけると思います。この形を作ることができると、ここからさらに肩関節を外旋させていき、手の甲が上を向いていく良い形のトップポジションを作れるようになります。

良い形のコッキングは球速も制球力もアップする!

そして良い形のトップポジションを作ることができると、ラギングバックというモーションが発生し、さらにアクセラレーションの距離も長くなるため球速がアップします。さらに腕の振り方が横長の細長い楕円形になり、腕を振っていく方向と投げたい方向が一致するため、リリースが安定するようになり、制球力も良くなります。

これが楕円形ではなく、正円を描くように腕を振ってしまうとアクセラレーションが短くなり、球速はあまりアップしません。そして正円で腕を振ってしまうと投げたい方向と腕を振る方向がほとんど一致しないため、ボールは前に向けて投げたいのに、腕を下に向けて振り下ろしながらリリースを迎えなければならず、制球が不安定になります。

コッキングは前半後半に分けて考えよう

コッキングは前半後半に分けることができます。前半部分をアーリーコッキング、後半をレイトコッキングと呼びます。理想としては、アーリーコッキング0:レイトコッキング100という割合です。しかしこれはなかなか難しいため、少しでもこの割合に近づけていくというふうに考えてもらえば良いと思います。

アーリーコッキングというのは、フリーフットで振り上げた足(右投げながら左足、左投げなら右足)をランディング(着地)させる前に上げた分のコッキングで、レイトコッキングはランディングしたあとで上げた分のコッキングのことです。腕というのは、足をしっかり踏ん張った後で本当に鋭く振ることができます。つまりランディングして踏ん張ってからのコッキングの割合が多いほど、腕を鋭く振れる距離も長くなり、球速がアップしやすくなるというわけです。

例えば上の写真で考えていくと、3枚目の写真でランディングを迎えた場合、1〜2枚目がアーリーコッキング、4〜5枚目がレイトコッキングということになります。そして理想の形は、ランディングのタイミングで1枚目の腕の形になっていることです。この形は、腕力に頼った投げ方をしてしまうと絶対にできなくなります。下半身主導のキネティックチェーンを作り、スローイングアームは脱力されていないと、レイトコッキングの割合を増やすことはできません。

コックアップを良くさせるテイクバックでのサイレントピリオド

サイレントピリオドというスポーツ用語をご存知でしょうか?これは筋肉が脱力された状態のことです。テイクバックの瞬間にサイレントピリオドを発生させられると、手をグラヴの中から振り下ろしてきた勢いで肩関節を内旋させたテイクバックを作りやすくなり、その後のコッキングの動かし方も自然と良くなっていきます。

逆にテイクバックですでに力みが生じてしまっていると、下半身が踏ん張る前に上半身がどんどん先走るようになり、腕力に頼った投げ方しかできなくなります。するとトップポジションも内旋型になりやすく、肩肘を痛めるリスクが大幅に高まります。

コッキングで絶対にやってはいけないこととは?!

さて、コッキングでもうひとつだけ、本当に気をつけて欲しいことがあります。上の10枚の連続写真では、すべて肘が90°くらいに曲がっているのがおわかりいただけると思います。しかし中には、コッキングの最中に肘を真っ直ぐ伸ばしてしまうピッチャーもいます。しかしその動きは絶対にやらないでください。

コッキングの最中に肘を伸ばしてしまうと、肩関節に非常に大きなストレスがかかります。実はプロ野球選手の中にもコッキングで肘を伸ばし切る選手は何人もいるんです。特に制球力に乏しい速球派に多い傾向があります。僕が調べた限り、肘を伸ばすコッキングから投げていたプロ野球のピッチャーのほとんどが肩を怪我しています。

コッキングで肘を伸ばしてしまうと、肩関節の骨同士が擦れ合うような動きが生じてしまい、その動きによって筋を痛めてしまったり、炎症を起こしてしまいます。確かにコッキングで肘を伸ばすと、ほんの少しだけ球速をアップさせることができます。しかしビックリするほどの球速アップではありません。つまり肩痛のリスクを犯してまで取り組むほどの価値はないということです。

実際にコッキングで肘を伸ばして投げていたあるプロ野球選手に聞いてみると、やはり球速アップを目的に肘を伸ばして投げるようになったと話していました。僕がその選手とこの話をしたのは、その選手が肩を痛めて引退する直前だったのですが、もっと早くこの話を聞いていれば野球人生も変わっていたかもしれない、と苦笑しながら話していたのが印象的でした。

コッキングのまとめ

さて、コッキングに関して長々とお話ししてきたわけですが、とにかく重要なのは怪我のリスクを軽減させた上で、制球力アップと球速アップを目指すということです。多少球速がアップしたところで、怪我をしてしまっては意味がありません。肩や肘を怪我しないためにも、肩関節を外旋させながら、肘は90°に曲げたまま作るコッキングを目指して練習をしてください。

上述した通り、投球モーションの中で最も重要なのはトップポジションです。そのトップポジションの直前の動作となるコッキングは、トップポジションに対して非常に大きな影響を与えます。そこでしっかりと良い影響を与えていけるように、このコラムを参考にして良い形のコッキングを作れるように練習をしてみてください。もし間違った練習をしてしまわないか不安な方は、僕のオンラインレッスンを受けてみてください。毎日どなたにもわかりやすく丁寧にレッスンしていますので、ぜひ1回コースから始めてみてください。お待ちしています!

kaz001.png このコラムを書いたのは
TeamKazオンライン野球塾のKaz先生


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