最終更新日:2020.04.20

ファールをヒットに変えたければ手首は返さずに打て!

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手首を返して打ってしまうとライン際の打球がファールになる?!

今回のスラッガー養成コラムでは、手首の使い方について解説をしていきたいと思いますが、結論から言います。バッティングでは手首は返さずに打ってください。

一般的には手首の返し方をコーチから教わることも多いと思います。野球教則本を読んでも、手首の返し方が丁寧に説明されている書籍も多数あります。しかしバッティングでは手首は返すべきではないんです。手首を返して打ってしまうと、打球がライト線やレフト線に飛んでいった際に横回転がかかり、長打コースの打球が全部ファールになってしまうんです。

例えば埼玉西武ライオンズの中村剛也選手や、ライオンズやドラゴンズで活躍された和田一浩選手などは手首を返さずに打つことができるバッターです。手首を返さずにトップハンド(右打者なら右手、左打者なら左手)でしっかりとボールを押し込むことができるため、ライン際に飛んだ打球にサイドスピンがかからずに、しっかりとフェアゾーンに打球が落ちるようになるんです。

飛距離は十分だったのにポールの手前で打球がファールになってしまった、というケースはまさに手首を返して打ってしまっている典型例だと言えます。この時、もし手首を返さずに打てていたら打球はホームランになっていたわけです。しかし手首を返してしまったことにより、ライン際に飛んだ打球にはサイドスピンがかかりやすくなり、打球がファールエリアに逃げていくようになってしまうんです。

ライオンズやホークスで活躍された秋山幸二選手などは鉄人リストと呼ばれるほど強い手首を持っていました。その強靭な手首があったからこそライン際の打球もフェアゾーンでスタンドインさせることができ、437本のホームランを量産することができたわけです。

手首は一体何のために返すのか?!

日本では、特に少年野球の指導現場で手首の返し方を教わってしまうケースが多いと思います。しかし小学生のうちに手首を返す打ち方を身につけてしまうと、成長してからこれを手首を返さない打ち方に変えるのにはかなりの時間がかかってしまいます。そもそも指導者たちは、何を意図して手首を返す打ち方を教えているのでしょうか?

「自分がそう教わってきたから」と答える方が大半だと思います。もしくは手首を返すことによってバットにトップスピンをかけて、打球にバックスピンをかけやすくする、と意図している方もいらっしゃるかもしれません。前者に関しては論外であるわけですが、後者に関しては明確な意図があるため、完全に間違っているとも言い切れないところです。

しかしバットにトップスピンをかけたところで、他の要素で打球にバックスピンをかけやすい形になっていなければ、バットのトップスピンだけで打球に強烈なバックスピンをかけてマグナス力を得ることはできません。。例えば物理的なお話をすると、打球に最も多くのバックスピンをかけられる打ち方は、投球軌道に対して45°上からバットを入れ、ボールの中心の6mm下を打つという形です。この形ができていなければ、バットにトップスピンをかけたところでボールに強烈なバックスピンをかけることはできません。

手首を返した打ち方

ではここで、実際に手首を返している打ち方を連続写真で見ていきましょう。

手首を返した打ち方1 手首を返した打ち方2
手首を返した打ち方3 手首を返した打ち方4
手首を返した打ち方5 手首を返した打ち方6

最初は下を向いていたトップハンドの手の甲が、どんどん上向きに変わっていっているのがおわかりいただけると思います。これが手首を返して打っている状態です。この形で打ってしまうと、打球が左右に飛んだ時にファールエリアに逃げていくサイドスピンがかけられてしまい、強烈な打球を打ったとしてもファールになりやすいんです。

ちなみにステイバックではなく、体重移動をする打ち方をするとメインで使われる手がトップハンドではなく、ボトムハンドになるため、バットで打球を押し込むような動作ができなくなり、手首が返りやすくなります。

手首を返さない打ち方

では次に、手首を返さない打ち方を見ていきましょう。

手首を返さない打ち方1 手首を返さない打ち方2
手首を返さない打ち方3 手首を返さない打ち方4
手首を返さない打ち方5 手首を返さない打ち方6

トップハンドの手の甲が、最後まで下を向いているのがおわかりいただけると思います。このように手首を返さずに打てるようになると、バットでボールを押し込むような打ち方ができるため、打球がライン際に飛んでもサイドスピンでファールエリアに逃げなくなります。つまり打球がファールにならずに長打になる、ということですね。

ステイバックを身につけてトップハンドをメインにして打てるようになると、手首は返りにくくなります。現代野球では日本のプロ野球でもメジャーリーグでも、毎年のようにタイトル争いに加わっている選手で体重移動をして打っている選手はほとんどいません。毎年安定した成績を残せているバッターのほとんどはステイバックというモーションで打っています。だからこそ手首が返りにくくなり、ライン際の打球をフェアゾーンに落としていくことができるんです。

もちろんセンター方向に飛んだ打球は、手首を返していても返していなくてもサイドスピンはほとんどかかりません。問題はライト線やレフト線に打球が飛んだ時です。ライン際に近づけば近づくほど、手首を返してしまうと打球にサイドスピンがかかり、強烈な打球だったとしても全部ファールになってしまいます。打率を上げるためにも、チームを勝利に導くためにも、ライン際の打球がファールになるか長打になるかでは雲泥の差です。

「切れなければホームランだった!」とガッカリするのではなく、切れずにホームランにしていける手首の使い方をマスターしましょう。そのためにも重要なのが特にステイバックで、もう一点付け加えると、トップハンドの肘を伸ばさないということもポイントになっていきます。振りながらトップハンドの肘を伸ばしてしまうと、これも手首が返りやすくなる原因になるため要注意です。

 

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